置き場所について

盆栽は基本は屋外管理になります屋外の日当たりのよい場所が盆栽を育てるのに適しています。
直射日光が半日あたり、強い風が避けられる状態がさらに理想的です。

室内で鑑賞も可能ですが(エアコンの風が当たらないようにしましょう)、夏は3日冬は1週間程度を目安に鑑賞後は屋外に置いて1日4~5時間は日の光を浴びさせましょう。

インテリアに盆栽を取り入れる場合は数種類を3日ごとにローテーションさせるとよいでしょう。

夏場は日差しがきつい西日を出来るだけさけます。
風通しが悪いと病害虫や樹の生育に影響しますのでできるだけ高い位置に置いて風が行き渡るようにします。

ポイント

木箱の上に置いたり石の上に置いたり古木や枕木みたいなのに置いても見え方が変わり自然な感じが出て良いですね。(ただし夏場は熱くなるので熱を持つ素材の上に置く場合は注意が必要です)

水やりについて

「土の表面が乾いたら」たっぷりと水を与えるとどの盆栽本にも書いてあります。
しかし実際のところ土の乾きを判断するのはある程度経験がないと難しいです。一歩間違うと完全に乾いてしまいます。

ですので、季節に合わせた回数を決まった時間に鉢底から水が流れでるまでたっぷりと与えましょう。
(※春秋は1日1回、夏は1日2回、冬は2日に1回を目安にして下さい)

ポイント

勢いのあるシャワーだと鉢の砂が勢いでこぼれてしまうのでシャワーを高いところからフリフリと振って優しく与えます。一度水を与えてからしばらくしてもう一度与えるとしっかりと水分が土に吸収されます。

肥料やりについて

盆栽は小さな鉢に植え込んでいるので土が少なく、また水やりの回数も多いため養分が流れやすいので肥料を与えて栄養をつけてあげることが必要になります。肥料を与えないと花が咲かなかったり、葉の色が黄色くなったりします。

肥料を与える期間は4月~11月です。
水やりするたびに溶けてくるので1ヶ月を目安になくなったらまた置きます。

ポイント

おすすめの肥料は肥料特有の匂いが少なく粒状の盆栽用肥料です。(ホームセンター等で手に入ります)

剪定

雑木盆栽(葉物・実物)
美しい樹形を保つためには、こまめな剪定作業が不可欠。幹に対して醜い枝を「忌み枝(いたみえだ)」と呼び、それを元から切っていくのが盆栽の基本剪定です。

忌み枝の種類はたくさんありますが、見つけやすい忌み枝から手入しながら少しずつ覚えていきましょう。
剪定作業を行う際は、切れ味がよい剪定ばさみを使用してください。

普通のはさみだと枝を潰すように切ってしまい、傷つけてしまう可能性があります。
花・実物は剪定時期をそれぞれ調べ花芽や実を飛ばさないよう注意しましょう。

ポイント

見つけやすい忌み枝:(下向き枝)枝から下向きに出る枝(幹切り枝)幹を横切る枝(突き出し枝)木の正面から鑑賞者に向かって生えている枝(逆さ枝)枝の伸びる方向と逆向きに生えてしまった枝。針金掛けで向きを直すか、元から切る。

松柏盆栽(松類)
まずは盆栽の顔となる、正面を決めます。正面にするとよいのは次のような場所です。

・幹にかくれずに、枝ぶりがよく見えている場所
・やや前傾気味に枝を伸ばしているように見える場所

松を美しい樹形にするには、剪定するだけではなく芽摘みや芽切り、葉すかしという作業も大切です。毎日の成長を観察しながらおこなってください。

・芽摘み
松は1本の枝から複数の芽が出やすいため、葉が混み入らないように、剪定ばさみで新芽をカットする芽摘みをおこないます。新芽が出はじめる5月におこないましょう。3つ以上ある新芽のうち、勢いよく伸びる強い芽1つを切って弱くて小さな芽を残します。

・芽切り
芽切りは新芽の成長を止めるために、芽の軸の途中を剪定ばさみでカットする作業です。芽摘みが十分にできなかったときや、あえて芽を太く短いものにしたいときにおこないます。新芽が出はじめる4月ごろに、成長を見ながら芽切りしてください。

・葉すかし
葉すかしとは、風通しをよくするため葉を間引く作業です。葉が混み合って湿気がたまるのを防ぐためにおこないます。11月から3月の休眠期におこないましょう。

ポイント

雑木盆栽と同様忌み枝があれば剪定してください。切れ味がよい剪定ばさみを使用しその他の盆栽用道具も揃えておくと良いでしょう。(剪定鋏・ピンセットなど)

針金掛け

針金かけとは、幹や枝に針金をぐるぐると巻きつけて樹形を作る作業です。
枝を伸ばしたい方向に成長をうながします。また、全体的に同じ太さの枝にそろえたいときは、太い枝に針金をかけて成長を遅らせるなど、針金で調整をして枝の成長を平均化させます。

用意するものとして、銅針金と針金切り、ヤットコです。
銅針金は盆栽用としてホームセンターで購入できます。

さまざまな太さの五葉松の枝が曲げられるように、数種類の太さの針金を用意します。
盆栽用であれば、2mmから0.5mmの太さのものを3種類ほど用意すればよいでしょう。
ヤットコは針金を曲げるために使います。

針金かけの方法
1. 針金をかけたい枝の約1.5倍の長さに、針金をカットします。
2. 曲げたい角度まで枝を曲げて、針金をぐるぐると巻きつけて固定をします。ただし急角度にしたい枝は、1度におこなおうとせずに2~3年に分けてゆるく針金かけをしてください。
誤って枝を折ってしまったり、針金が食い込んで枝に傷がついたりしてしまうためです。

ポイント

時期としては11月から3月の休眠期におこないます。
この時期は樹液の移動が少ないので、針金がかかる負担をおさえられるためです。

植替え

大きく成長したときは、成長をスムーズにするためにもひと回り大きな鉢に植え替えましょう。
目安は鉢の底から根が出ているときや、水やりをしても鉢の底から流れてこないときです。

ポイント

植え替えに適した時期は、本格的な成長期に入る前の春です。
また、植え替えは新しい根のスペースを作るために、古い根を切ることでもあります。
株元にはもともとあった根の3分の1の量を残して、残りは剪定ばさみで切り落としてください。